ご依頼のきっかけ・ご提案内容
今回はご依頼を頂きまして誠にありがとうございます。「雨漏りしている」とのお問い合わせをお受け致しました。築28年の中古物件をご購入後、リフォームして住む予定とのことで、住宅診断を致しましたところ、パラペットのところから雨漏りが発覚しました。また、屋根の全体が経年劣化していたため、野地板を増し張りしてからのカバー工法をご提案致しました。パラペット周りは板金を巻いて修理し、雨樋も全交換となりました。本来は葺き替え工事が望ましい状態でしたが、コストの高い工事のため、相談の上、代わりに増し張りでしっかりした下地を作って補強しています。施工期間は10日です。
施工前
こちらが施工前の屋根の様子です。かなり劣化が目立ってしまっており、雨漏りのリスクが高まっている状態です。
施工中
棟板金の撤去
カバー工法はまず棟板金の撤去から始まります。写真は板金を撤去して、その下の木製の土台が見えている状態です。これは貫板といい、板金をビスで打ち付けて留める重要な役割を果たしますが、木製の場合は劣化が起こりやすいため、20年以上そのままにしていると不十分な強度となっています。続いてこちらも撤去していきます。
貫板撤去
貫板を撤去した様子です。
野地板増し張り
既存の屋根の上に野地板を増し張りしていきます。元の野地板が30年の年月でぶよぶよと劣化してしまっていたため、これでは新しい屋根を設置しても、土台としての強度が足りず、いずれ強風で飛ばされてしまいます。そのため、今回は一般的なカバー工法と異なり、野地板を増し張りする手順をプラスしています。
差し掛け屋根にも同様に行います。
ルーフィング設置
野地板の上にルーフィングを敷きます。ルーフィングとは、屋根材の下に張りめぐらされている防水シートのことです。これは屋根材と同等レベルで雨漏り対策に重要なパーツです。屋根材同士の間には侵入した雨水を排出するためのわずかなすき間があり、雨水は一定量、屋根材の下を流れることになります。このとき野地板を腐食から守ってくれるのがルーフィングです。
必要な重ね幅が製品ごとに設定されているため、それに沿ってきっちりと敷きつめていきます。
差し掛け屋根にも同様に敷きます。
屋根材設置
ルーフィングが済んだら、新しい屋根材を設置していきます。使用致しましたのは「スーパーガルテクト」という屋根材で、旧来の製品と比べてもその強靭な耐久性で人気が高いものです。屋根材は、軒先から設置していくことで、頂が屋根材の重なりのてっぺんとなり、雨水が多量に侵入しない仕組みとなります。
参考記事▷スーパーガルテクトとはどんな屋根材?特徴やメリット・デメリットを徹底解説
棟設置
棟の設置に移ります。
写真は貫板を設置するための土台です。黒いものはスポンジ材で、水分を吸収します。
樹脂製の貫板にすることで、雨水による腐食の心配はありません。
板金設置
貫板の上に板金を設置した様子です。継ぎ目はコーキング材を十分な量充填し、その密着性と弾力性で、耐震においても丈夫な屋根にしていきます。コーキング材は外壁などにも使用されており、普段のみならず、地震発生時に建材へのダメージを防いでくれる役割もある重要なパーツですが、あまり気にする機会が少ないかもしれません。寿命は約5~10年ですので、変色やひび割れなどがみられたらメンテナンスをしておくと安心です。
パラペット補修
雨漏りの原因のパラペット周囲はしっかりと板金にて補修し、雨水の侵入を断ちます。
雨樋交換
劣化の酷かった雨樋を新しいものに交換していきます。雨樋は金属製の上、常に水にさらされる部分ですので劣化が進みやすい部位です。全交換となるとコストも膨らんでしまいますが、定期的に塗装メンテナンスをすることで、塗膜が水やサビの発生から保護してくれるため、結果としてコストを抑えることができます。
設置後の様子です。落ち着いた風合いの焦げ茶色で、ご住宅の印象を締めます。
完工
以上で完工です。今回のように、屋根以外にも雨漏りが起こりやすい場所はあります。しかし、そのような箇所は普段目に付かなかったり、危険で登ることができないケースが多いです。メンテナンスが必要かチェックしておきたいという方はぜひ、無料の現地調査をお申しつけくださいませ。お見積もりも無料で承ります。
担当者のコメント
業者によっては、お客様から見えないからといって故意に傷をつけるなどの事例もあるため、業者選びには不安が伴うことと存じます。弊社では、ずさんな施工による一時的な問題解消ではなく、長きにわたって本当にお客様の暮らしを守ることができるかを意識して施工させて頂いています。何卒ご安心の上、ご相談頂ければと存じます。
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